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01――まずはSさんがどのような仕事をされているのか教えてください。
クライアントサイドエンジニアのリーダーをしています。自分でコードを書くというよりも、チームのマネジメントが主な役割です。開発本数も増えているので、より強い開発組織を作るためにエンジニアを育てることにも力を入れています。
メンバー個々の特徴やスキルを見ながら、「この人はあのプロジェクトのリーダーに立ってもらおう」や「このプロジェクトは人が足りないのであの人にまわってもらおう」といった采配をしています。
各メンバーのリソースを見ながらプロジェクトの進捗を管理するので、常にいろんなところにアンテナを張っておかないといけません。大変ですが、その分やりがいを感じています。
メンバーの相談を受けたり、他のセクションとの情報共有をしたりなど、プロジェクトが円滑に進むように裏で動くというのが私の仕事ですね。
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02――Sさんが感じるゲーム開発のやりがい、この仕事の魅力は何でしょうか。
自分が面白いと思っているゲームに開発として携われることです。好きなゲームをただ遊ぶだけでなく、もっと面白いものにするために突き詰めて改善していけることにやりがいを感じます。
クライアントサイドはユーザーが直で感じている部分の開発を担っています。ユーザーの反応を見ながら、「もっとこうした方が面白いんじゃないのか」と思ったことを形にしていくのが役目です。ユーザーが「この演出はテンション上がる!」など、喜びの反応をSNSなどで発信してくれているのを見ると、とても嬉しいですね。
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03――仕事をする際に大事にしている考え方やこだわりはありますか。
自分がタスクを割り当てる際、必ず作業工数を出してもらうようにしています。
どのくらいかかるのか見当がつかなくてもいいので、とりあえず締め切りを自分で決め、その目標に向かって動いてほしいと話しています。そうしないと永遠とブラッシュアップをし続けることになってしまうので。
目標を決めることで、仕事の結果に対して適切なフィードバックができます。予想より早く終わった場合、反対に時間がかかってしまった場合など、次の仕事に向けてより具体的な改善に繋がります。エンジニアの皆さんにはこうしたことを積み重ねて、より正確に作業工数を見積もれる力を身につけてほしいと考えているんです。
見積もる力の精度が上がれば、プロジェクトの進捗が正確に測れるようになります。開発工程の一番最後を任されるのがクライアントサイドです。企画から始まり、画像や音などの素材が作られサーバー側の処理を行い、それらが全て統合されたものをクライアントサイドが形にします。
工数や時間に対してシビアに見積もれるようになっておかないと、デバックやその先のリリースのスケジュールにも影響が及びます。だから目標から逆算してスケジュールを組むように意識するというのがとても大事なんです。クライアントサイドに初めて関わるメンバーには、特にこの工数についての考え方を伝えるようにしています。
あとは想定外のことが起こったり、何かトラブルがあったりした時は必ずアラートをあげるようにしてもらうこと。工数や時間に対する考え方と必ずアラートをあげるということの2つをとても大事にしています。
より多くのゲーム開発ができる開発組織を作るため、システム基盤の改修に取り組む
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04――NextNinjaの職場の特徴について教えてください。
社長と距離が近いことですね。直接、社長に対して意見を伝えて「こんなゲームが作りたい」という提案ができる会社です。
また一緒に働くメンバー達にも自分の企画をアピールすれば、そこで「この案いいね」「ここをもう少し突き詰めてみたら」などのフィードバックをしてくれる人が多いですね。一つひとつのアイデアを、少しでも良い方向に持っていこうとする気持ちがあります。「自分でもゲームを作りたい」「こんな企画をやってみたい」という人は、色んなことが吸収できる環境になると思います。
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05――エンジニアは今何名いらっしゃるのでしょうか。
社員はサーバーサイドのエンジニアも合わせると18名です。あと業務委託のメンバーや、部分的に他の会社さんに開発をお願いしている部分もあって、関わっているメンバーは全部で40名程いるかと思います。(2023年10月時点)
10年近くなるベテランやゲーム業界に入ってきてまだ1~2年のメンバー、それにまだ学校を出たばかりの人もいて幅広いですね。
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06――チームとしてまとまるように、コミュニケーションの仕方など気をつけていることはありますか。
スキルや年齢に関係なく、メンバー同士が気軽に相談できる雑談の場を作るようにしています。
エンジニアメンバーで集まって「この1時間は雑談します」と決めて、仕事とは全く関係のないくだらない話をする時間です。こうした場で別のプロジェクトの人とも話す機会を作り、「この人はこういう性格なんだ」と思えればお互いに声をかけやすくなると思っています。
日頃のコミュニケーションが希薄だと、実際に困っていても「困っています」とは言いづらいものです。お互いが気安く話しかける関係性を作っておけば、困りごとや考えている提案も伝えやすくなります。人の発言や意見が受け入れられやすい場を作ることを意識しています。
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07――チームメンバーに共通していると感じることや、性格や好みなど似通っているところはありますか。
共通点はあまりないですね。話し好きな人や物静かな人、仕事への向き合い方でもマルチタスクに強い人や、自分に与えられたタスクを100%完璧にしようと考える人もいて本当にバラバラです。
いろんなメンバーが集まっているからこそ、雑談や毎週行う開発チームの定例会議をして情報共有も頻繁にしています。お互いの状況が把握できているので、各自考えながら上手に振る舞ってくれていると感じています。
あえて共通点を上げるとしたら、みんなゲーム好きということですね。
とはいえ、スマホゲーム好きやコンシューマー好きの人、好みのジャンルが偏っている人など様々です。やっぱりそう考えると、みんな個性的で共通点は少ないのかなと思います(笑)
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08――良いチームにするために取り組んでいることがあればお聞かせください。
今後もずっと使えるようなシステム基盤を作ろうと動き始めました。今まではグランドサマナーズだったり東方LostWordだったり、各プロジェクトごとに仕組みがバラバラだったんです。プロジェクトの各リーダーが、自分の作りやすいようにシステム基盤を作っていました。
このままだと、プロジェクトを横断してエンジニアのリソースが共有できないという問題が発生します。同じ会社で開発しているゲームなのに、サーバーデータへの取り込み方や中身のロジックのまとめ方が違うと、余計な覚え直しが発生してしまうので効率が悪い。
また、新しいメンバーに教える時も、ひとつのドキュメントに統一しておけば「まずはこれを見てね」ということができます。共通化できる部分は共通化しようと、サーバーサイドとクライアントサイドが協力しながら取り組み始めました。
コードの書き方も統一できればいいのですが、あまりに制約を設けすぎると動きづらくなるという問題があります。高いスキルを求めて採用したのに、書き方が縛られていることによって能力を発揮できないということにはしたくありません。コードの書き方に関しては各自に任せています。
各プロジェクトの中核を担えるエンジニアを育てるフェーズ。同規模の経験を持った人を求む
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09――Sさんはなぜエンジニアになろうと思ったのでしょうか。
エンジニアになろうと決めた最初のきっかけはファミコンのゲームです。子どもの頃に遊んでいて楽しかったゲームを自分でも作りたいと思いました。
企画を考えるプランナーのような仕事も考えましたが、「ゲームを作る=プログラムを作る人」という考えに至り、工業高校へ進学してプログラムを学び短大を出てエンジニアとして就職しました。
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10――NextNinjaに入社した理由とこれまでの経緯を教えてください。
以前勤めていた会社がNextNinjaと仕事をする機会があったことが入社のきっかけです。
短大を卒業後、最初に就職したのは地方の小さなシステム会社で、そこでは自分の関わりたかったゲーム分野ではなく医療調剤システムの開発に携わりました。8年ほどその部署で働きながら、開発に限らずシステムサポートや営業などいろんな経験をしましたね。
その後、同社でモバイルゲーム開発の部署が立ち上がったので異動し、モバイルゲームの開発に限らず、PCゲームや家庭用ゲームのジャンルにも海外作品のローカライズにも携わることになりました。5年ほど勤めたと思います。
とはいえそれほど大きな会社ではなかったので、エンジニアとしてもっといろんな経験を積みたいと考え、13年程勤めましたが退職して東京へ出ることにしました。
そして、ゲーム会社(デベロッパー)に入社します。そちらの会社も含めNextNinjaと仕事をする機会があり、その後縁がありNextNinjaへと移ることになり、今に至ります。
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11――ありがとうございました。最後にSさんがどんなエンジニアを求めているのか教えてください。
ゲーム業界で働いた経験や、ゲーム開発の経験を持った人が来てくれると嬉しいです。特にNextNinjaはRPGなど規模の大きなゲームが多いので、同じくらいの規模の開発や運用経験を持った方が入ってきていただけると特にマッチするのではないでしょうか。
今は各プロジェクトの中核を担えるエンジニアを増やそうと、社内でも教育に力を入れています。規模感の近い経験やノウハウがわかっている方だと、こうした部分でも頼りにできるのではないかと思っています。
あとはやる気と明るさですね。技術だけではなく、いろんな人と話ができて、それに気づいて自分から動けるような人は大歓迎です。